私の友人が、歯科医院を開業しました。
友人はとてもマジメな性格をしていて仕事熱心ですから、
きっと良い歯科医になってくれると期待しています。
たまたまなのですが、私が通える範囲の場所に開業したので、
試しに「検診」という形で1度通院してみました。開業したばかりという
ことで待合室はとても小奇麗になっており、歯科医院のイメージを
少しでも和らげようという友人の気遣いが感じられました。
その待合室に、とある風景画が飾られていました。
とても美しい印象を与えるその風景画は、1度観たら見入ってしまうような
見事な絵でした。私に絵心や絵を評価する能力はまったくありませんが、
そんな私でもわかるくらいに良い絵だと素直に思いました。
滞りなく検診が終わった後、次の患者を診察するまで時間があるという
ことだったので、私は待合室にあった絵について友人に聞いてみました。
その絵をどこで入手したのかちょっと知りたかったからです。
しかし、友人は私が予想だにしていなかった返答をしました。
その絵は友人が購入したわけではなく、リース絵画、つまり借りている
絵だというのです。
友人のように病院を開業している人や、喫茶店を経営している人、
自宅に来客が多い人などは、見栄えを少しでも良くするために、そうした
リース絵画で絵を借りることがあるようです。
確かに、絵画というと安くても(ーー;)数万円、上を見上げれば
青天井のイメージがありますから、購入するよりかは借りてしまったほうが
安上がりで済みます。
また、気になるリース料ですが、友人は月千円ちょっとで借りているという
ことでしたので、それならば大した経費にならないと感じました。
仮に何かあって絵が破損してしまったとしても、リース会社がしっかりと
保険に加入しているので損害賠償を請求されることはないそうですし、
本当にただ借りるだけだそうです。
世の中にはそんなリース絵画というビジネスもあるのだと、
友人の話を聞いていて思いました。